平和のつどい2024

もう、2週間ちかく前になりましたが、春日井市 東部市民センターで開催された平和のつどいに参加してきました。会場の多くは、戦後に育った世代、また私のように戦時中に人生を送った親を持ち、戦争のことを小さいころから聞いてきた世代でしたが、ジュニアの方や若い方もいらっしゃっていました。

もとイスラエル軍兵士の、ダニー・ネフセタイさんの講演はわかりやすく、胸を打つものでした。講演を聞いた人が、家に帰って子どもたちや孫たちに伝えたいという意見をうけて出した本が、ことし3月に発行された「どうして戦争しちゃいけないの?」だそうです。

下表は講演中、ダニーさんのスライドをみて書き留めたものです。戦争がいかに悲惨なことかを示します。イスラエルの新聞記事にあった数字で、2023年10月ハマスの奇襲後これだけ精神疾患が増えたということです。信じられない高さです。(見間違い?いや、たしかにスライドをみながらメモしました!)もともとの罹患率が高いのは長年にわたり国同士が暴力の応酬をしているためでしょう。

奇襲以前%奇襲以後%
PTSD1630
うつ2443
不安症3144
自殺願望38
ダニーさんいわく、もともと国民の16%がPTSDだなんていう国は、ないよね?!と。

会にさきだち私は挨拶を3分くらい述べました。私は婦人科の医師として外来診療と、性教育にもかかわっています。性教育というと科学的な正しい知識が必要ですが、大事にしているのが性的同意です。一方的な性、支配的な性は言語道断です。互いを尊重しあうことが絶対必要、つまり性教育は人権教育です。そして、いやな性的接触にはNo!を言おうと教えます。「嫌、やめて!」と声をあげること。それにも訓練が必要です。

あたりまえにNoを言って良いと言われて育たないと言えない人になってしまう。これは性的な場面だけでなく、人生のあらゆる局面における決定力、権利の実行力です。わたし自身はそういう訓練のないまま、いい年になってしまいました。それでいま、特に女の子たちに、嫌なものは嫌と言っていいんだよ、と言っているんです。

はっきりNo!と言い慣れていない人は、私だけでなく、日本人には多いのではないでしょうか。ところが最近いやと言えないムードにどんどん拍車がかかっているようです。2013年に強行採決された秘密保護法や2017年成立の共謀罪法(注1)、今まさに問題となっている地方自治法の改正案(注2)。まるでNoを言う権利など忘れてしまえと言わんばかり。とんでもない。戦争はNo。平和外交をもっと行うべきです。

注1,2の参考リンクはどちらも日本弁護士連合会のサイトです

自分の意志で人生を生きる女性

今月、伊藤野枝の小説「風よあらしよ」の映画版をみてきた。出かけたのは上映のラスト日だったので、ぎりぎりセーフ。吉高由里子さんが野枝を演じている。

小説は、図書館で借りてきた。厚いのできちんと読めずに返却時期が来てしまったけれど、以前に伊藤野枝の別の本をじっくり読んだことがあり、拾い読みでもなんとか場面を想像することができた。そして映画をみた。映画では、長い小説のすべての要素を汲むことはできないし、ラストの残酷な場面は脚色してある。頭の中で場面をつくる小説と違うのでそれはしかたがない。ラストに強烈な場面がくると話全体にひびいてしまうかもしれない。大事なのは、相手が大臣だろうがおそろしい憲兵だろうが、びびるどころかスラスラと言葉が出てくる野枝の強さだ。

村山由佳さんによる伊藤野枝の小説「風よあらしよ」

膨大な資料を求め、それを読み、想像力を膨らませて書くのが小説家の仕事。凄すぎます。

伊藤野枝は福岡県の海近くの村出身。東京の女学校で学ぶことができた。ひとの自由、平等はあたりまえのことと固い信念を持つ女性。女学校で学ぶより前に、子どものころから培われてきた資質のようだ。明治・大正の時代に、たいした人である。

吉高由里子さんは今年の大河ドラマ「光る君へ」でも、自分の意志を大事に生きる女性を演じている。

こうした本を読み映画をみて、ああ充分生ききった、と言って死んでいけるためにはどうしたらいいのかを考える。

話は飛ぶけれど、今年は久しぶりに大河ドラマを初回からみている。今回(第八回 2/25)は親による子どもの差別、暴力虐待という、今につながる問題場面が登場した。この先どうなるのだろう。脚本は大石静さん、音楽は冬野ユミさん。女性が大活躍です。

高血圧について

高血圧となる人は少なくない。ポピュラーな疾患ともいえる。今は良い治療薬があり、治療効果についてデータが蓄積されてきた。かくいう私(小栗)も昨年の春先から降圧剤のお世話になっている。親が高血圧だったし、いずれは高くなるかと覚悟はしていた。年齢が上がって、やっぱり、高くなってしまったなあ。仕方ないので服薬開始した。

でも、ありがたいことに服薬したら血圧は下がってくれる。薬でコントロールできるのはとてもありがたいことだ。(体重は、そうはいかないなあ。)

高血圧を管理するのに、血圧を測り記録することは大切である。自分で状況を把握すること、自分が健康を維持する主体性を持つことにつながる。

血圧記録は紙媒体を使用する(血圧手帳に書く)ことを推奨したい。医師という第三者が関わるときにはスマホではなく手帳でお願いしたい。

これまでは、製薬業者さんが血圧手帳を提供してくれていた。ところが昨今せちがらくなり、手帳をもらうことができなくなってきた。

左は、降圧剤服用中の患者さんがつけてくれているノートである。許可を得て写真を掲載させていただいた。シンプルにまとまっていてgood。

必要なのは年月日、血圧と脈拍の数値である。評価の基本は朝の血圧で、朝夕測定できるとbetter。

血圧手帳は複雑なものではない。最低限必要なのは上記項目で、さらに服薬記録、日常の簡単なメモができれば充分である。血圧手帳は薬手帳と同様、A6サイズくらいが扱いやすい。100均でもよいので自分のお気に入りのノートを用意して、記録をしてほしい。

国政選挙で引越三ヶ月縛りは厳しい…

参院選が終わり、投票率が今回は52.05%とのことでした。3年前の参院選のそれが48.80%だったので3%(3ポイント)少々、伸びはしましたが半数の人が投票へ行かなかったのです。けさの中日新聞では、自分が投票しても何も変わらないから、といって投票しない若い世代のインタビュー記事がありました。

一方、投票する意欲をしっかり持っていたのに投票できなかったという話を聞きました。それは新しい住所地では3ヶ月経過していないと投票できないというルールがあるからです。もちろん所定の手続きをして投票できる方法はあるのですが、今回、実際に転居先から手続きを試みた人(社会人)の話をきくと、それはちょっと無理だなあと思えるのでした。

異なる市町村へ転出して、住民票を移したらそこから3ヶ月経たないと引っ越し先で投票できません。今回選挙人名簿ができたのが6月21日でしたから、普通に新住所地で投票できるためには3ヶ月前の3月21日までに転入手続きが済んでいる必要があります。

選挙の公示から二週間ちょっとありましたけれど、そのあいだに役所に連絡やりとりして用紙を手に入れ、さらに投票日(7/10)の前日までに、選挙管理委員会のある会場で投票しないといけないそうです(どこでも投票できるわけではないのです)。記入された投票用紙は元の市町村に送られるらしいです(すると、誰が誰に投票したかわかってしまうのじゃないかしらという懸念もわきます)。詳細は市町村によっても異なると思いますが、いま土曜の郵便配達が無くなったことも大きく、手続きのやりとりで日にちが間に合わなかったそうです。

3月は異動の時期です。転勤や進学でこの春、住民票を動かした多くの人が当てはまったと思います。なんとも、残念なことです。

2022参院選 公示は6月22日

来月、2022年7月10日は参議院選挙です。あす6月22日が公示です。

6月19日中日新聞サンデー版で「参議院を考える」という特集がありました。一票の平等についてや衆議院との違いなど、色々わかりやすく書いてありました。

今月はじめから、私は患者さんに「来月の選挙行きますよね、?」と問いかけしつつ、候補者を決めるのに参考としてほしい資料を渡しています。もし行くつもりが無いとか選挙があることを知らないという人がいたら投票を勧め、お知らせするつもりで渡しています。いま18歳から投票できるのだなぁとしみじみ思いつつ、選挙権のある十代患者さんにも渡しています。選ぶためには知識・情報が必要です。

中には投票しないという患者さんもいらっしゃり、理由をきくと、自分が投票したひとが当選しないから…だそうでした。でもその一方でその人は、職場で頼まれた相手には投票するのだというのです。それはいかにも、残念なあり方ではないでしょうか。その方はたまたま、医療の公費受給資格を持つ方でした。でも、その制度は当たり前に続くでしょうか。

選挙は、自分の考えを持たないといけない大事な局面です。自分の持っている権利をきちんと活かす。あきらめないことが大切です。

選挙とは別に、配布している資料があります。憲法について集めている署名チラシです。署名に賛同してくだされば嬉しいですがその前に、憲法について意識をむけ知識を得て欲しい気持ちで配っています。ひごろ憲法について考え、情報をチェックすることがあまり無いのではないだろうかと思うからです。

憲法をいかすことは、生命・暮らしを守ることです。

この署名チラシには自民党の掲げる改憲4項目について説明があります。いまの与党は選挙で議席を多く得て改憲したいわけですが、私たち国民はそれがどういうことか、何をもたらすか、しっかり知っておかないといけません。

★現政権が防衛費にあてるお金の額をGDPの1%以内から2%に、と主張していることについて。

Global Firepowerという国際的な軍事力の比較サイトがあります。それによると2022年5月の時点で日本の軍事パワーは世界142カ国のうち5位です。そんなに強かったんですね。それがGDP2%となると、世界第三位となる計算なのだと聞きました(*)。そんなにする必要があるのでしょうか。防衛費を増やすということは、別のところは減らすという意味です。医療福祉は減らしどころとしてマークされています。

(*戦争とメディア、というシンポジウムをYouTubeでみることができ、そこで聞きました)

★緊急事態条項について。…緊急事態宣言vs緊急事態条項

「せやろがいおじさん」という方のYouTubeをみてわかりやすさに感動したのでリンクをしておきます。「緊急事態」と耳にすると思い浮かべるコロナの緊急事態宣言と、この緊急事態条項とは全然ちがう話です(あたりまえの話ではありますが)。では緊急事態条項とは一体どういうものなのか。ぜひ、リンクの動画をご覧になっていただきたく存じます。

にがおえ!

上の動画をみて、描きたくなりました。武井咲さんと武井壮氏の話が出てくるからです。