「若者が行きやすい産婦人科って?」…10代・20代対象オンライン調査のお知らせ

調査受付を終了致しました。ご協力ありがとうございました。2022.3.4

#なんでないのプロジェクト を立ち上げている社会活動家、福田和子さんによるオンラインアンケート調査です。

“(産)婦人科/レディースクリニックが、若者にとって少しでも行きやすい場所になるために皆さんの声を医師に直接届ける”ためのアンケートです。

回答時間は5〜10分程度で10代・20代対象に、性別関係なくお答えいただけるもの、とのことです。概要など下記リンクをご覧になり、どうぞご協力くださいますようお願い申し上げます。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeRXk9Nqag32A71X2Jecw1prwmxQ-_wzLIPEEU4SxL8baslPw/viewform

マスク生活、好き?

COVID-19問題によりマスク生活約2年となりました。不便なことは多いですが、世間ではマスクのことを「顔パンツ」といいあらわし、もはや手放せないという意見も出るほどです。それはなぜ?メイクがちゃんとできていないのをごまかせる等の理由もありますが、ドリカムの歌『眼鏡越しの空』の歌詞に”(眼鏡が)気を隠すのに都合がいい”とあるように、マスクで気を隠せるからという理由も大きいと思います。

婦人科の外来診療を行う私は、今までマスクは使っていませんでした。患者さんにとって表情が読めない相手(医師)には話しづらいと思います(呼吸器内科や耳鼻科のように、マスクをつけて診療をする必要がある科もあります)。反対に医師のほうも、マスクをはめたままの患者さんには気持ちが読めないのでコミュニケーション上、結構なストレスがあるものです。相手だけ気を隠す手段を持っていて、こちらは丸腰というのはフェアではありません。丸腰のほうはとっても疲れるのです。

下の図は、以前に私が作っていたFC2という無料サイトのブログの一部です。マスクでコミュニケーションに支障が起きると呼びかけたものです。ブログは2018年のものですが、マスクをはめたまま診察室に入ってくる患者さんの増加をはっきり意識するようになったのは2012年かそれ以前です。年々、気を隠すためマスクを活用する患者さんは増えて来たように思います。

最近、業界の新聞で興味深いものを見つけました。全国保険医新聞、2022年1月25日号にある「心理学からみたマスク生活でのコミュニケーション」という記事です。以下、記事を参考に書きます;

北海道大学大学院文学研究員教授の河原純一郎氏は北海道で開催された市民公開セミナーで「マスクの着用は感染に対する重要な防御手段であるが、顔の大事な部分が隠されることで社会的な結びつきや共感性が減る可能性がある」と講演されました。さらに氏の研究によれば「人間は相手の目と口から表情を読み取り、子どもは目よりも口を見る傾向にある。マスクの着用により、正しく表情を読み取ることが難しい」と。なるほど、やっぱりそうなのです。

限られた時間のなかで最大限、患者さん一人一人の様子をくみ取らなければなりません。ところがマスクをしていると…それができなくなってしまいます。

いま、COVID-19によって自分もマスクで仕事をしなくてはならなくなり、患者さんと対等になりました。それで、実を言うと私はストレスが減って楽になった面があります。私にも、覆面がゆるされたのです。

河原純一郎教授の北大ウェブマガジン記事です。こちらで研究の内容を読むことができます。

もうひとつ、実感していることがあります。やはり河原純一郎教授がおっしゃっていることで…印象形成について「もともと魅力が高い顔はマスクによって良い特徴が遮蔽されて失われる。一方で、魅力の低い顔は欠点が隠れるため魅力の違いを産む特徴が減り、結果として平均に近づく」…そうなのです!美人でない顔が「平均化される」!なんともうれしいことです!!顔の下半分だけでも平均に近寄れる。ありがたいことです。気楽になれます。

自律神経を整える 2021.8.29

今日の中日新聞サンデー版、特集は自律神経を整えることについてでした。

新型コロナ禍で特に重要視されているのですが、現代人が自律神経のバランスを崩していることは以前から問題なことでした。世の中あまねくIT化して、過剰な情報がもたらされます。脳みそが酷使され、休むひまがありません。液晶モニターを朝から晩まで見つめることも昔は考えられないことでした。せめて、夜になったら画面から離れないといけません。

患者さんで、体調不良のかた。詳しく話をうかがうと、ゲームをしたり動画をみたりで就寝が午前1時、2時。あるいは夕飯すんで夜8時ころ寝落ちして、夜更けに目覚めて洗い物をし、あらためて寝ると1時、2時。こういった生活を余儀なくされている女性は本当に多いです。

しかしこれはもう、無理してしまっています。30歳代まではこういった無理がなんとか、ききました。ところが40歳をすぎるともうもちません。自律神経は自分がめっちゃくちゃな生活をしていても、おりこうに働いてくれるのかというとそんなわけはないのです。早寝しなければ。家族で助け合っていろいろ片づけることを手分けしてもらわないと倒れちゃうよね。…というお話を外来で日々、しております。

今日のサンデー版記事にばっちり、書いてありました!

女性は40代から副交感神経の働きが急速に低下する。10、20代は副交感神経の働きが強いため、自律神経が多少乱れても早く回復するケースが多い。ところが加齢とともに快復力はにぶり、休んでも疲れがとれにくかったり、筋肉や脳の働きも弱くなる

中年以後の患者さんはよく、こういった体調不良を「コウネンキですか」と受診なさるのですが、たいていは加齢で無理が利かなくなっているということです。もちろん女性ホルモンも40歳すぎから徐々に低下してゆくわけですが、それもやはり加齢のためです。婦人科受診して何かできるかといいますと、閉経(50歳くらい)近くなり女性ホルモンがすっかり落ちたらホルモン補充療法ですが、その手前ですと適応ではありません(する必要がないのです)。漢方薬が良く効く場合があります。ただそれよりも日々の生活がものをいうのです。あるいは、それまでの生活のツケといいますか、充分に体を作ってこなかったことが響くのではないかなと思います。最近の若い女性の痩せがはげしく、世界的にみても問題だ、と新聞やネットニュースでも取り上げられています…私は彼女らが加齢したらいったいどうなるんだろうと心配しています。

40歳そこそこでガックリきていては早いです。人生これからです。生活を見直し、いよいよ栄養バランスと運動に気をつけて堂々と加齢していきましょう。

記事に載っている順天堂大学の小林弘幸教授はテレビや雑誌などでよく拝見し、お話をうかがっているとさぞ生活を律した方だろうと思われます。お酒も飲まれるそうですが赤ワインだけだそうです。きっと適量を守られていると思います!

「ON CANCER」がん、がん検診についてわかるサイト

きょう、「思春期学」という学会誌を読んだのがきっかけで、とてもわかりやすいサイトに到達しました。”がんについて学ぶこと”。子宮がん検診についても、きれいなイラストで紹介されています。

衣服について受診者からのアドバイスがあったり、大学生による検診体験記もあり。初めて受けようと思っている方にはとても参考になる、優しいサイトだと思います。ぜひチェックしてみてください!

コロナフレイル!

フレイル、サルコペニアということばが今後、どんどん聞かれるようになると思っています。メタボ(リック)と同じくらい、一般的に知れ渡るでしょう。いつも外来で患者さんたちに説明しています。とくに女性の老後にとって大きな問題になることがらです。

今月(2021年4月)は2週連続で、中日新聞サンデー版の記事になっていました。これも、患者さんに話しているのだけれど、気がついている人はあんまり多くないようです。新聞をとっているのだけど、忙しくてあまり読めていないそう。今回の記事はとてもわかりやすく書いてあるので、ぜひ、縛って資源に出す前に取りのけておき、じっくり読んでいただきたいものです。

ことばについての説明は、下 ↓ のとおりです。くわしくは、”健康長寿ネット”がわかりやすいと思います。サイトのQRコードを作りましたのでチェックしてみてください。

フレイル、サルコペニア…これらの状態をなんとしても避けたいのです。そのためには運動です。運動は大切!!