血圧手帳のこと

血圧を記録する手帳について、紹介したいと思います。

いま手元にあるこの3冊は、いずれもA6サイズ。お薬手帳と同サイズのノートです。

数値のみ記録する形式と、数値のほかグラフを描ける形式と、あります。どちらがいいかは患者さんの好み、あるいは担当医師の判断となりますが、私は数値がわかればよしとする派です。

一番左は日本高血圧協会が発行している手帳です。ネットで内容を見ることができますので、リンクを下記します。血圧記入欄のほか、ノートの前のほうに血圧の測定方法や血圧管理の目安とする数値が載っています。どうぞご覧ください。

特定非営利活動法人 日本高血圧協会 ホームページ血圧手帳みほん(PDF)

高血圧について

高血圧となる人は少なくない。ポピュラーな疾患ともいえる。今は良い治療薬があり、治療効果についてデータが蓄積されてきた。かくいう私(小栗)も昨年の春先から降圧剤のお世話になっている。親が高血圧だったし、いずれは高くなるかと覚悟はしていた。年齢が上がって、やっぱり、高くなってしまったなあ。仕方ないので服薬開始した。

でも、ありがたいことに服薬したら血圧は下がってくれる。薬でコントロールできるのはとてもありがたいことだ。(体重は、そうはいかないなあ。)

高血圧を管理するのに、血圧を測り記録することは大切である。自分で状況を把握すること、自分が健康を維持する主体性を持つことにつながる。

血圧記録は紙媒体を使用する(血圧手帳に書く)ことを推奨したい。医師という第三者が関わるときにはスマホではなく手帳でお願いしたい。

これまでは、製薬業者さんが血圧手帳を提供してくれていた。ところが昨今せちがらくなり、手帳をもらうことができなくなってきた。

左は、降圧剤服用中の患者さんがつけてくれているノートである。許可を得て写真を掲載させていただいた。シンプルにまとまっていてgood。

必要なのは年月日、血圧と脈拍の数値である。評価の基本は朝の血圧で、朝夕測定できるとbetter。

血圧手帳は複雑なものではない。最低限必要なのは上記項目で、さらに服薬記録、日常の簡単なメモができれば充分である。血圧手帳は薬手帳と同様、A6サイズくらいが扱いやすい。100均でもよいので自分のお気に入りのノートを用意して、記録をしてほしい。

2022年10月2日 市民公開講座のお知らせ

性教育講演会のお知らせです。申し込みをいただければどなたでも受講できます。無料です。もう、次の日曜日(10月2日)です。

申し込みをいただくと、Zoomを使っておうちから受講できます!

下のおしらせ画像をクリックすると、申し込み先(愛知県保険医協会)に飛びます。

川村真奈美医師。

中学、高校で数多くの性教育講演を実践なさっています。

殴る蹴るだけがDVじゃない

https://www.change.org/p/殴る蹴るだけがdvじゃない-dv防止法を改正して被害者の保護を拡充してください

DVとは domestic violence の略語です。「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味です

DVは身体的暴力だけでは、ぜったいに、ありません。くわしくは、このキャンペーンサイトの文を読んで頂くとわかりますがモラハラ(モラルハラスメント)も大変なDVなのです。でもDV防止法では救済の対象となっていません。またモラハラは、被害者自身がそうと認識していないケースがとても多いです。啓発してゆかないといけません。

日本では”交際相手”は法の対象となっておらず、被害者は守られません。(そんなばかな…ですが、そうなのです)この点でも法整備が必要です。

なんとかしなければなりません。このキャンペーンでは体験談も募っています。議員へのロビー活動(政策に反映させるための活動)に使うためです。ぜひご協力ください。

血圧管理はしっかり、が良い

当院は婦人科クリニックなのですが、高血圧治療も併せて行う場合が少なくありません。年齢が上がるにつれ、血圧が高くなってきて服薬が必要になってくる人が多いためです。たとえば閉経後、ホルモン補充療法と一緒に降圧剤も処方します。科ごとに別々だった病院勤務時代よりも、全般的に治療にかかわるようになりました。もちろん研鑽は欠かしません。今夜も高血圧治療についてレクチャーを聴きました。

きょう聞いた話は昨年11月に高血圧治療で使えるようになった薬剤をテーマとしたものでしたが、高血圧治療について総論(根っこの基本的なこと)もデータをもとに説明がありました。

家庭血圧が大切なこと

血圧管理は、ゆる〜くではなく、収縮期(上の血圧)130mmHg未満、拡張期(下の血圧)80未満に、ちゃんと持って行くのが良いこと

これらは既知のことで、患者さんにもおりにふれ話してきたことでした。今日の話で再確認できました。

もちろん、投薬のまえに減塩をすること、早寝をすること適切な体重をキープすることは大事なポイントです。…若かろうが、血圧が正常値であろうが同じです。お子さんも、夫さまも、家族じゅう減塩がよいのです。