終戦の日

今日は終戦の日です。私の両親は昭和ひとけたうまれだったので、子どものころから辛い話をくりかえし、聞いて育ちました。空襲のこと、食糧難のこと、色々。

名古屋市に「ピースあいち」という資料館があり何度か足を運んでいます。いま「少女たちの戦争」という企画展示がなされており、昨日行ってきました。私の母は当時、女学校の生徒でした。本当はもっと学べたのを一年も早く卒業(させられ)、卒業式は動員されている工場の中で。わら半紙のような薄い卒業証書だったと聞いていました。卒業証書の実物をみたのは母の死後でした。ほんとうに、薄かったです。母は学校のことを誇りに思っていて同級生との交流もしていたのに、生前は証書を見せてくれませんでした。

企画展示の中心に、おざわゆきさんという名古屋出身のマンガ家さんの作品”あとかたの街”があります。おざわさんのご両親も戦時中に育ち、なんとお父様はシベリア抑留経験者。お父さんから聞いた話で『凍りの掌 シベリア抑留記』2012、そしてお母さんからの話をもとに『あとかたの街』 2014- 2015/全5巻。この第一巻を、ネットで読むことができました。続きも読もうと思います。自分の両親から聞き取ることが出来た実話から、多くの人に知れるよう、わかりやすい作品を描かれたのです。すばらしいです。

「ON CANCER」がん、がん検診についてわかるサイト

きょう、「思春期学」という学会誌を読んだのがきっかけで、とてもわかりやすいサイトに到達しました。”がんについて学ぶこと”。子宮がん検診についても、きれいなイラストで紹介されています。

衣服について受診者からのアドバイスがあったり、大学生による検診体験記もあり。初めて受けようと思っている方にはとても参考になる、優しいサイトだと思います。ぜひチェックしてみてください!

https://on-cancer.jp/teaching-materials_01/

”逃げ恥婚”〜話合えるということ

新垣結衣さんと星野源さんの結婚発表。暗い話題がニュースを占めるなか、明るく暖かい話題です。考えたことを書きました…

今年1月にみた「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!」はまさに“役に立つ”ドラマだと思った。録画しておいて良かった。結婚発表を知ってまた、最初のほうだけ、みてみた。うんうん、やっぱり、いい。

これは若い人たち、特に今後結婚を考える人たちにぜひ観て欲しい。このドラマは教科書だと言ってもいい。

← 鍋のふたをあけて湯気で眼鏡がくもった場面のつもり。

ドラマは滑らかな出だしである。二人が互いをパートナーとして暮らしはじめ、生活を回すことをふたりできちんとできるようになっている。嫌なこと苦手なことを分け合い、互いに感謝しあう。このようにまず二人が蜜月して生活が整っていることがだいじ。

そしてみくりが妊娠した。妊娠したと聞いたその場で様相を崩さないヒラマサさんはシリアスなことで頭が一杯だったのだ。子どもができたら結婚しようと思ってきた。届けを出すには姓のことを決めないと、等々。姓を変えたほうが色々面倒くさいことを元々わかっていたヒラマサさんはホントにただ者でない。

…妻から妊娠を告げられると、いきなり『妊娠したの!?わ〜〜』というリアクションをする夫のパターンがよくあるでしょう。ヒラマサさんはそうではなかった。いいね。

婚姻届を出すのにふたりの姓をどちらのものにするかということを、当然のように妻に相談をもちかけるヒラマサさん。職場ではモラルハラスメント、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントをまきちらす男性に毅然とした態度をとる。ここでの発言もすばらしく、これまで培われてきたヒラマサさんの人権感覚が光る。

みくりも、言いたいことがちゃんと言える力を持っている。たとえば妊娠がわかってから「支える」と言ったヒラマサさんに、妊娠出産、育児は自分だってはじめてのことなのに、自分ひとりで決めて指示を出していかなければならないのか?とちゃんと文句をいえる。妻には、夫に、あたりまえに言いたいことを言える力が絶対に必要なのだ。そしてモヤモヤやイライラが生じたとき言葉にして、相手に通じる表現、説明をできないといけない。それができるためには常日頃から練習ができていなければ、突然には無理なこと。つまりふたりの関係がずっと平等だから可能なことなのだ。ドラマでトイレットペーパーをめぐって起こる、ふたりの言い合いエピソードがある。このときも、ヒラマサ、みくり双方とも、かなり沸騰したところだったのだがきちんと言葉で相手に説明できている。みごとだ。頭がかーっとしているときに、こんなふうにちゃんと言えたらいいなあ。

しかし、二人の関係が良好で生活がきちんと出来上がったところでの妊娠でも、こんなにぎくしゃくするのである。

でき婚の離婚率が高い理由は、生活を回すということがどれだけ大変なことかまったくわかっていないからだ。まえもって共棲(ともずみ)もせず、いきなり乳児をむかえてやっていこうという無茶をするからだ。

新垣さん星野さんはこのお話のようにきちんと話合って結婚生活送っていくよね、きっと。

コロナフレイル!

フレイル、サルコペニアということばが今後、どんどん聞かれるようになると思っています。メタボ(リック)と同じくらい、一般的に知れ渡るでしょう。いつも外来で患者さんたちに説明しています。とくに女性の老後にとって大きな問題になることがらです。

今月(2021年4月)は2週連続で、中日新聞サンデー版の記事になっていました。これも、患者さんに話しているのだけれど、気がついている人はあんまり多くないようです。新聞をとっているのだけど、忙しくてあまり読めていないそう。今回の記事はとてもわかりやすく書いてあるので、ぜひ、縛って資源に出す前に取りのけておき、じっくり読んでいただきたいものです。

ことばについての説明は、下 ↓ のとおりです。くわしくは、”健康長寿ネット”がわかりやすいと思います。サイトのQRコードを作りましたのでチェックしてみてください。

フレイル、サルコペニア…これらの状態をなんとしても避けたいのです。そのためには運動です。運動は大切!! 

愛知県医師会の健康教育講座

愛知県医師会が、一般に公開している教育講座があります。

”あいち健康ナビ” サイトはこちら

名古屋、栄にある愛知県医師会館の講堂で開催されていましたが、新型コロナウイルス感染防止のため当面、動画配信になります。

愛知県医師会ではこれまでも、健康情報を動画配信してきました。ビデオ健康塾です。あわせてぜひ、ご覧下さい!