タバコ産業の実態

手元にある本、題して「悪魔のマーケティング」。訴訟や内部告発によって公になった欧米のタバコ産業の内部文書のおかげで、欧米のタバコ産業が驚くほど計画的に、しかも組織ぐるみでウソをついてきたことが明らかになったという。この本は、その文書の中から「証言」をひろいだしテーマ別に紹介してある。

2005年1月初版の本。私はこれを2005.3.16に楽天で買ったと扉にメモがあった。

私は2002年から学校で健康教育(性教育)講演をしてきた。同時期に、「禁煙ネットワーク」という団体に属する医師からタバコ産業の考え方がどのようなものかを教えてもらった。喫煙で早死にするおとなの欠員補充だ、として子どもをターゲットにマーケティングしているというのだ。まさに悪魔のマーケティング。極悪非道、ゆるせない。日本でも、かっこいいイメージ、パッケージのかわいさで女性や子どもに目を向けているのは間違いなく、喫煙による健康被害は明らかなこと。吸い続けると1,2ヵ月で中毒になるという。ニコチン中毒になったらやめるのは困難だ。それで熱意をもってタバコの健康被害のこと、タバコの真実を、講演内容に盛り込んで喫煙予防を啓発してきた。

幸いだんだん、日本もタバコを吸わないのが当たり前の社会になってきた。健康教育講演に用意するスライドはタバコ関連のものから、HIV・性感染症、ネット、メディアリテラシーのことなど新たな問題に対するスライドにおきかわったこのごろである。